【ジェノマップ】<じぇのまっぷ>
精神世界の中でも、自分の心でも他人の心でもない、その狭間の空間のこと。
集合意識ともいえる。人間は集合意識に壁を作って個を形成しているのだ。
【ジェノム】<じぇのむ>
想いの力を具現化する能力=魔法の力を持ち、人間よりも優れた(徳の高い)魂を持つと言われている存在。
その身体はあらゆる生物(蝶や鳥、犬など)を形どっているが、3重螺旋以上のDNAを持ち、人間と意識を通わすこと―すなわち会話ができる。
ジェノムには、人間などの2重螺旋の生命には絶対に真似することができない、詩による超常的な力の行使、詩魔法を使用することができる。しかし、ジェノム自身は詩を謳うための声帯を持っておらず、謳うためのエネルギーも足りない。そのため、人間と契約(同調)して、その声帯とエネルギーを使わせてもらうのである。
【ジェノミライ教団】<じぇのみらいきょうだん>
シャールを崇める人々の集団。入信した者はシャールに襲われなくなるという触れ込みで信者を増やしている。フェリオンの扉が解放されるよりも創立は古く、フェリオンに人々がかくまわれる前に、既にたくさんの人が入信していた。定期的に審判と称した試験が行われており、その結果によって、人が街から急にいなくなるといった例も確認されている。
【ジェノメトリカ結晶】<じぇのめとりかけっしょう>
精神世界で起こした行動によって心が揺さぶられて、その結果、強い想いが生まれることがある。その強い想いを特殊な結晶に詰め込んだのが、ジェノメトリカ結晶である。想いを結晶に入れる、などと言うと、何ともイメージがつきにくいと思うが、簡単に言えば帯電したプラスチックのようなもので、精神力を帯びやすい特殊な結晶に、強い想いを浴びせているだけである。
この強い想いの乗った結晶を人間の身体に押しつけて、少しの想いを手から飛ばしてあげると、中に入っている想いが相手の身体に流れ込み、それが詩魔法強化の力になる。
【ジェノメトリクス】<じぇのめとりくす>
人間の精神世界のこと。
厳密には、一人の人間の心の中全部を指す言葉ではないが、ここでは簡単のため割愛する。ジェノメトリクスには、その人間の想いや記憶が存在し、様々な事件や対人関係によって常に変化している。バイオス屋によるダイブは、このジェノメトリクスに直接入り込む行為であり、そうすることにより、より直接的に心に触れることができるのである。
その理由は、強い想いを紡いだり、心の傷を回復させるため。言葉によるカウンセリングよりよほど直接的であり、その効果も著しく違う。こうして強い想いを紡いだりすることで、より強力な詩魔法を謳うことができるようになるのだ。
【シャール】<しゃーる>
突如オレイに現れた、謎の生命体。
シャールは一人で詩魔法を謳うことができ、人間より遙かに戦闘能力が高い。そして、なぜか人間を生きたままさらい、どこかへと連れ去ってしまうのである。シャールは数年前に突然現れて、人々をさらうようになった。その謎の行動から人々は恐怖のどん底に突き落とされ、団結してシャールと戦うようになっていった。しかしそんな最中、入信することでシャールに襲われなくなるというジェノミライ教団が誕生、人々の大半はこぞって入信してしまう。
残された人たちは、次第にフェリオンに集結し、断固シャールと戦う気構えで、街を護り続けている。