【ダイバー】<ダイバー>
詩姫が謳う『ネプトリュード』によって、ネプトロンとの同調を行う者がダイバーである。
ネプトロン、正確にはレオンOSの深奥まで潜り同調をしなければならないため、本人が持つ声帯域よりも強い精神力が要求される。
ネプツールがイオンに同調を依頼したのは、天文からの正式な依頼であるためらしいが、他にも、皇女であるイオンの声帯域と精神力であれば、別の人間が同調するよりも確実かつ安全にネプトロンの起動を行うことができるという理由もあるのではないかと分析する。 しかし、ネイやグレイコフの反応からダイバーにはまだ隠された秘密があるようだ……。
【大法要】<ダイホウヨウ>
アルメティカで年に一度行われている最も大きな祭典で10万人以上の人々が一斉にジェノムに対する感謝を謳うのである。
その原点は古くからラシェーラの繁栄に大きな貢献を果たしてきたジェノムへの感謝であり、言い換えれば地文の年中行事なのであるが、古くから行われてきた行事であるため、天文・地文に分かれている現在においても、その垣根は低く、多くの天文派住民もこれに参加する。
【地文】<チモン>
正式名称は「帝立ジェノメトリクス同調調停院」。元々は「人間とジェノムが、互いに最大限の利益を保持しつつ棲み分ける為の調停機関」であった。
その後、「ジェノムと人間が更に豊かに暮らせる為の施策」として、最先端の遺伝子工学の研究開発を行うようになり、地文は多岐にわたる組織の集合体になった。
現在では、ジェノムと同調した場合、その旨を地文に申請登録することが義務づけられており、地文はジェノムを保有する全員の個人情報を持っている。
【地文調停十二支】<チモンチョウテイジュウニシ>
地文大司教に仕える十二人の幹部たちの名であり、それぞれが地文におけるエリート中のエリート。
その中でも、当時リモナイト家の当主だったジルの父親は、十二支筆頭として皇女がいない地文の大司教を務めていた。
しかしあるとき、彼を含む十二支たちはどこの馬の骨とも知れないカノンを皇女として擁立し、大司教の座へと就任させた。
全ては十数年後に行われる皇位継承の儀に勝利し、「セーブ・ベゼル」を成功させるためだったが、順当にいけばジルが大司教の座に就いていたであろうことは疑い様がない。
【Tz波】<ティーゼットハ>
厳密な言い方をすれば、歪力(わいりょく)という力である。
太陽の公転周期によって生み出される、空間の歪みの力のことで、太陽が銀河に対し公転している、その道筋から拡散して来る重力歪みを得ているものだ。
いわゆる「エネルギー落差を取得する」ものであって、目に見える形で例えるならば潮力発電のようなものである。
天文は、静止衛星軌道上に、このTz波を取得するためのベルトを巻いており、常にTz波を供給できる体制を整えた。
Tz波はその特性上、季節によって供給量が増減する。夏冬は取得エネルギーが増え、春秋は少なめである。
【天文】<テンモン>
天文の正式な名前は「帝立天文学量子波動学研究所」。
宇宙や時空間の専門を扱うため、「量子力学」をベースとした研究機関の組織である。
発足当時、天文は単体で動くことはなく、常に地文の付属組織として活動していた。
それは当時の「生命救済計画」が、「科学技術」と「ジェノムの魔法力」の融合によるものであった為だ。
また「生命救済計画」という、全人類レベルにおいて最優先の課題を背負っている事もあり、行政にも関わっていた。
その後シェルノトロンの発明と普及により、地文よりも権力の強い組織となっていき、現在に至る。