邪妖から人々を守る組織・教皇庁。
アルーシェは教皇庁のエージェントを務めています。
あるとき、その長たる教皇からアルーシェはひとりの巫女の
護衛を命じられます。巫女の名はリリアーナ。
アルーシェの幼馴染でした。
彼女を護衛し、教皇庁へと戻ったアルーシェに
告げられたのは、リリアーナが月の女王に捧げられる生け贄
「刻(とき)の花嫁」に選ばれたことと、あらたな任務として
リリアーナを月の女王の下へと送り届けることでした。
「なぜリリアーナが生け贄に?」という驚き。
そして「私がリリアーナを送り届けてしまったら彼女は死ぬ……」
という苦悩。冷たく重くのしかかる感情を押さえながら、
アルーシェは月の女王の下へと歩を進めるのでした。