World 世界観|序盤の展開

再会する3人──止まっていた時が動き出す

邪妖から人々を守る組織・教皇庁
アルーシェは教皇庁のエージェントを務めています。
あるとき、その長たる教皇からアルーシェはひとりの巫女の
護衛を命じられます。巫女の名はリリアーナ
アルーシェの幼馴染でした。

彼女を護衛し、教皇庁へと戻ったアルーシェに
告げられたのは、リリアーナが月の女王に捧げられる生け贄
「刻(とき)の花嫁」に選ばれた
ことと、あらたな任務として
リリアーナを月の女王の下へと送り届けることでした。

「なぜリリアーナが生け贄に?」という驚き。
そして「私がリリアーナを送り届けてしまったら彼女は死ぬ……」
という苦悩。冷たく重くのしかかる感情を押さえながら、
アルーシェは月の女王の下へと歩を進めるのでした。

任務は任務、けれどリリアーナの命は守りたい……。
そんなとき、葛藤するアルーシェの前にひとりの少女が
立ち塞がります。──「ルーエンハイド!」
現れたのは、かつての仲間・ルーエンハイドでした。
教皇庁の対抗組織・ルルド教団に所属する彼女は、
リリアーナを救うべく駆けつけたのです。

教皇庁とルルド教団、いつしか敵同士となっていたふたり
思いは同じはずなのに、手を取り合えません。
そこに突如として、強力な妖魔が出現。リリアーナを守るべく
必死に戦うふたりでしたが、力の差は明らかでした。
アルーシェははかなくも命を散らしてしまいます……

まばゆい光のなかアルーシェが目を覚ますと、
そこは怪しげな機材が並ぶ研究室。
目の前にはモノクルをかけた、あでやかな女性が立っています。
その女性、カミラは人工半妖研究の第一人者で、
教皇庁の命によりアルーシェを半妖として生き返らせた
のでした。伝説の妖魔・アーナスの血を使って……。

混濁する記憶から妖魔に襲撃されたことを思い出した
アルーシェは、リリアーナの無事をカミラに確かめますが、
「リリアーナは姿を消し、廃都ユーラルムで
目撃情報があった」とのことでした。

半妖となったアルーシェは、新たな力として
血剣を作り出し、リリアーナを捜すため邪妖と戦い始めます。

戦いの拠点は、カミラに案内されたホテル。
アルーシェはそこでルーエンハイドと再会します。
立場は違えど、リリアーナを捜し出すという目的は同じ。
幼馴染の絆もあって、ふたりは協力することになりました。

そんなふたりにルルド教団が弓を引きます。
教祖・ロエルジリスは、アルーシェの下に刺客としてヴェルーシュカを送り込みます。
そしてアルーシェを狙う影はひとつだけではありません。
姉のように慕っていたミュベールも彼女の前に立ちはだかるのでした……。
各人の思惑が交錯するなか、リリアーナを救うためアルーシェはよるを駆けます。